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概要

内部告発と感慨

組織内での各行動は、通常外部からは不透明なものであり、そこでもし不正や悪事などを働いていたとしても、それを外部の者が認識する事は困難である。つまり、外部からは見えにくく、不正や悪事をしても隠し通しやすい。しかし、その組織内部に所属している者であれば、そのような行為を容易く認識する事ができる場合がある。そして、それを認識した組織内の者が何らかの要因により外部へ通知、つまり内部告発することで、外部からは見えなかった組織内での不正や悪事が暴かれるのである。

過去の常識からすると、内部告発をするということは、組織からすれば組織への裏切りであると見なされることが普通であった。従って、告発者は必然的に組織や関連業界が好ましからざるものと認知されやすい。これにより、公益のために組織の不正や悪事を公表した者が、その組織や関連業界に報復人事などの不利益な扱いをされたり制裁を加えられたり、業界から追放された事例が相次いだ。組織の不正を知り、正すためには内部告発が非常に重要な働きをする。そのため、こうした組織による不適切な報復行為から内部告発者を保護する必要性があり、各国で法整備が進められていく。

内部告発者を考えている者の相談窓口として、弁護士会は無料もしくは廉価な相談窓口を開設している(記事末尾の外部リンク参照)。同法では内部告発者が保護されるための様々な要件が決められており、不用意に企業の外部へ内部告発を行うと保護の対象にならない。その点、弁護士には守秘義務があるので、内部告発の相談を行っても、企業外部への告発とみなされることなく、告発の方法や身分の保護について確実な手順を示してもらうことができる。

内部告発を放置あるいは無視し、組織の不正摘発に遅れを生じさせるなど、監督省庁に対して行われた内部告発が生かされず、企業の不正が放置され被害を拡大させる問題が発生している。2007年6月、北海道の食品加工卸会社ミートホープが牛肉ミンチの品質表示偽装行為を長年に渡って行っていたことが報道により公になったが、その1年余り前の時点で北海道庁や農林水産省に対し、内部告発が行われていた。しかしながら省庁側の対応が鈍く、この内部告発は事実上放置されていた。その結果、およそ1年間に渡って偽装牛肉ミンチの流通を防ぐことができず、この食品加工卸会社の不正を知りながら不正行為をさせ続けたことになり問題化した。

内部告発とインターネット

内部告発は、古くはその情報伝達経路や発生のメカニズムが大きく制限されていた。つまりは、内部組織の腐敗や不正を知りながらその告発を行うためには自身に大きな障害が発生することがあったため、激しく躊躇されていた。具体的にはマスコミや検察へのリークが多かったが、これらは自分自身の情報が知られるというリスクが付きまとっていた。しかし、やはり内部の不正などは野放しにしておくことができる法整備なども整ってきた。そこにインターネットの発展が重なり、個人の保護はもちろんその情報の伝達能力も飛躍的に発展してきた。また、会社や組織においても内部告発という手段が抑止としてはたらき、より健全な運営へとシフトしていくことになったのである。


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